会計事務所の転職【未経験資格なし】の方へ

職業会計人への道

会計事務所 転職

(会計事務所への転職を「未経験・資格なし」から成功させるには?内定を勝ち取るための転職活動のポイントについて具体的に解説します)

  • 税理士を目指して会計事務所に転職して実務経験を積みたいと考えているけれど、「未経験・資格なし」でも正社員で採用してもらえるの?
  • 「5年以内に仕事をしながら税理士試験合格」が目標。税理士試験と実務の両立が絶対条件になるけど、試験勉強の時間って本当に確保できるの?むしろ一定期間は無職でも勉強に専念すべき?
  • 会計事務所はブラック企業的な環境のところが少なくないと聞いた…。ブラックな事務所の特徴や見分けるためのポイントは?

これから税理士を目指して勉強を始める(会計事務所で実務経験を積みながら)という方の中には、こうした不安やお悩みをお持ちの方も少なくないでしょう。

この記事では、会計事務所(税理士の事務所)に未経験の資格なしで転職することを考えているという方向けに、転職活動のポイントやブラック事務所に当たらないために気をつけておくことについて解説します。

「将来的に税理士として活動したい!独立して自分の事務所を持ちたい!」

あるいは、

「税理士資格を少しでも早く取得して、大手企業や大手事務所でエリートサラリーマンとして活躍したい!」

という希望をお持ちの方は、ぜひ参考にしてみてください。

会計事務所への転職は【未経験・資格なし】でまったく問題ない

まずはもっとも質問を受けることが多い項目である「会計事務所は、実務未経験で資格なしの人でも正社員採用される可能性があるのか?」へのお答えから。

結論からいうと、これはまったく問題ありません。

実務未経験で資格がない人(簿記検定含め)であっても、会計事務所に正社員で転職することは可能です。

※↓実際の求人を見てもらうのが早いかもしれません。「未経験資格なしOK」の会計事務所求人はたくさんあります

>>未経験OKの会計事務所求人一覧(228件あり)

私自身、最初に会計事務所に正社員として採用された時には、簿記3級も持っていない状態の28歳失業中ニートでした。

(採用されたのは、従業員数20名程度の中規模事務所です)

私は大学も3流大学出ですし、コミュニケーション能力もないうえに資格も持っていないという低スペック人間ですので、普通の能力がある人であれば、会計事務所に正社員として採用される可能性は大いにあると思います。

「実務未経験」の2つのパターン

なお、「実務未経験」といった場合には、以下の2パターンの方がいらっしゃると思います。

「実務未経験」の2つのパターン(いずれでも問題なし)


  • ①別の業界で仕事をした経験はあるけど、会計事務所は未経験という人
  • ②別の業界でもまだ仕事をしたことがない(社会人経験がゼロ)という人

私の場合は①でしたが、②の人でも会計事務所に正社員で採用される人はたくさんいます。

というのも、税理士資格を目指している人の中には、「大学を出た後に浪人して勉強専念→試験に受からずに就職する」というコースをたどる人が非常に多いからです。

すでにある程度会計や税務の基礎知識がある税理士試験の受験生は、会計事務所にとって「のどから手が出るほど欲しい人材」というのが実情です。

一方で、試験勉強をスタートしてはいるけどまだ結果が出ていない(科目合格や簿記合格もない)という人でも、正社員採用される可能性は普通にありますから、ぜひチャレンジしてみてください。

会計事務所の求人を見るときのポイント(ブラック事務所に入らないために)

上で見たような理由から、会計事務所は「実務未経験・資格なし」の人でも普通に正社員採用を目指せます。

一方で、入り口でのしぼりが甘い分、ブラックな環境の事務所がある程度の存在しているのもこの業界の実情です。

(この点「ブラックな会計事務所なんていまどき存在しないよ!」なんて書いているサイトがときどきありますが、基本的にガセネタか、実務経験の少ない人が書いているブログ記事だと思いますので注意してください)

私が最初に入社した1社目の会計事務所は、今から考えればはっきりいってブラック企業でした。

具体的には以下のような状況ですね。

私が経験したブラックな会計事務所の福利厚生(体験談)


  • 繁忙期には深夜12時とか1時まで残業(私は事務所に自転車で通える距離で一人暮らししていました。なお、大手企業みたいに家賃補助なんて出ません)
  • 給料は月給で手取り15万円程度。残業代は支給なし
  • 所長やベテラン職員のパワハラ(どなる、精神的に追い込むなど)は日常茶飯事
  • 入社1年~3年の若手職員でも担当顧問先は常時30件以上抱えている状態
  • 繁忙期に限らず残業が当たり前のように発生するので、税理士試験との両立はほぼ不可能

結局3年ほどでこの事務所は辞めましたが、私にとって特に致命的なのは一番下の「税理士試験との両立ができない」ということでした。

こればかりはキャリアプランそのものが根底から覆されてしまったので、当時の私としては容認できなかったんです。

その後、小規模の会計事務所に転職→税理士試験は挫折→一般企業の経理幹部職に転職、というコースで現在に至りますが、最初の転職先に選ぶ会計事務所はとても重要だと思っています。

最初の段階でブラックな事務所に入ってしまうと、あなたの将来像(税理士としての独立、税理士有資格者としてエリートサラリーマンになるなど)そのものの変更を余儀なくされる可能性が高いからです。

ブラックな会計事務所の特徴

上のような事態を避けるためにも、あなたが応募しようと考えている会計事務所が、以下のような「ブラックな会計事務所の特徴」を持っていないかどうかをチェックしてみてください。

ブラックな会計事務所の特徴


  • ①「事務所創業から〇十年」なのに、職員数は数名~5名以内などの小規模事務所であること(人を増やす・育てる意識が希薄な可能性大)
  • ②先輩職員に税理士有資格者や複数科目の合格者がほとんどいないか、そもそも情報を公開していない(試験合格者が多くいる場合は事務所ホームページなどで積極的にアピールするはずです)
  • ③求人サイトをいつみても求人情報が出ている(しょっちゅう人が辞めていっている可能性大)
  • ④在籍職員の「平均的な担当顧問先の数」が30件を超えている(1人当たりの顧問先が20件を超えると、普通はまともな仕事ができなくなります。残業が非常に多いか、いい加減な対応をしている可能性が高いです)

なお、④の在籍職員の「平均的な担当顧問先の数」については、入社後の仕事の忙しさを知るうえで非常に重要な情報なのですが、事務所のホームページでは公開していないケースがほとんどなので注意しておきましょう。

こうしたディープな事務所内容を知るには、会計事務所専門の転職サイトに登録して、非公開求人の情報を得られるようにすることが必要です。

転職サイトを運営している転職支援会社(とそこに在籍している転職エージェント)は、採用を行っている企業の人事担当者に営業をかけてさまざまな情報を得ていますので、事務所の職場環境などの情報も知っています。

転職サイトやエージェントは完全無料で使えますから、「まだ転職活動を始めるかどうか未定」という段階の方も、以下のような「会計事務所専門の転職サイト」に無料登録して情報収集ができるようにしておきましょう。

↓※会計事務所専門の転職サイト(なお、転職サイトにお金を払うのは採用側の企業なので、私たち転職希望者は最初から最後まで完全無料でサイトを使えます)

未経験・資格なしの人が面接でアピールすべきポイント

この記事を読んでらっしゃるかの多くは、これから会計事務所に未経験で転職を目指す方だと思います。

会計事務所に「未経験・資格なし」で転職を目指す人は、面接や書類選考では以下のようなことをアピールすると採用の可能性がぐっと高まると思います。

(私は実際に会計事務所で人事採用の担当をやったことがありますので、信頼していただいてOKです)

「未経験・資格なし」の人が転職面接や書類選考でアピールすべきポイント


  • ①あなたが「会計事務所の仕事内容を理解していること」をアピールする
  • ②あなたが「勉強好き」であることをアピールする
  • ③あなたの税理士としての将来像を語る(ただし独立希望はしないと伝えること)
  • ④おまけ:「御社が第一志望です!」は当たり前

以下、①~④の内容について順番に説明します。

①あなたが「会計事務所の仕事内容を理解していること」をアピールする

採用を行う会計事務所側が一番避けたいと考えているのが、「思っていた仕事と違った」という理由であなたが退職してしまうことです。

仕事がきついとか、給料をあげてほしいとかいった不満ならば事務所側としても解決のしようがありますが、仕事内容自体に不満がある(入社前に想像していたものと全く違った)となると、どうにも解決のしようがないからです。

事務所側も採用や教育をコストをかけて行いますので、ミスマッチによる退職は絶対に避けたいと考えていますから、面接や書類選考では、あなたが「会計事務所とはどういう仕事をしている企業なのか」ということをきちんと理解していることをアピールするようにしましょう。

②あなたが「勉強好き」であることをアピールする

会計事務所に入社した後は、実務に対応するためにたくさんの勉強(会計や税務に関すること)が必要になります。

会計事務所の仕事は、基本的な会計の仕組みや税金計算の方法を「勉強の知識」として理解していないと実務そのものに対応ができない珍しい職種なのです。

とはいえ、この記事を読んでいるあなたは税理士試験の勉強をしていると思いますので、この点での適性は満たしているといえます。

あなたが勉強が苦にならない人間であること、仕事を覚えながら座学の勉強もしっかりやっていくつもりであることをアピールするようにしてください。

③あなたの税理士としての将来像を語る(ただし独立希望はしないと伝えること)

会計委事務所への転職をめざすほぼ全員の人が、将来的に税理士資格を取得することを目指しています(ごくまれにそうでない人もいますが)

税理士志望者を採用するにあたって会計事務所側が最も気になっていることが、「この人は採用後に試験合格したら事務所を辞めて独立してしまうのではないか」ということです。

事務所側としては、あなたを採用したとして、実務5年ぐらいのもっとも「脂がのった状態」で独立されてしまうのを最も嫌います。

あなたはきっと将来的には税理士として独立して自分の事務所を持つことを目指していると思いますが、少なくとも入社の段階ではそうしたことはおくびにも出すべきではありません。

面接では独立についてあなたがどう考えているかの質問は出る可能性が高いですが、その際には、「税理士を目指していますが、独立は考えていません」「勤務税理士としてのキャリアアップを目指しています」という風に答えるようにしましょう。

④おまけ:「御社が第一志望です!」は当たり前

最後に、面接では「他の事務所も受けていますか?」「うちで内定を出したら、他の事務所の内定は辞退しますか?」という質問が出る可能性があります。

ここで「ちょっとわからないです…」と答えてしまうと、事務所側としてはあなたの採用を心で決めていても、躊躇(ちゅうちょ)することになってしまいます。

これは会計事務所転職に限らずですが、面接を受ける際には必ず「御社が第一希望です。内定をいただけましたら、別の事務所の内定は断るつもりです」と答えるようにしましょう。

必然的に別の事務所の内定とバッティングしてしまう可能性はありますが、事務所側も最悪内定辞退を食らっても納得します。

転職は「大人の世界=ビジネスの世界」ですからこうしたことは普通にあります。

ご縁が無かったと思えば問題ありませんから、第一希望かどうかを質問されたら、迷わず「御社が第一志望です」と答えるようにしてください。

まとめ

今回は、会計事務所への転職を「未経験・資格なし」でこれから目指すという方向けに、転職活動のポイントについて解説いたしました。

会計事務所(税理士業界)は特殊な業界ですが、努力と勉強しだいで年収をドンドン上げていけるめずらしい業界だと私は思っています。

(座学の勉強と実務がこれだけリンクしている仕事はほとんどないです=勉強したことがすぐ実務に活かせます)

これから税理士試験の勉強を始める!という方は、ぜひ会計事務所で働きながら試験勉強を進めていくことをおすすめします。

ただし、業界1年目の私のように「ブラックな事務所に入ってしまって税理士試験の勉強時間がまったくとれない」という状況だけは避けましょう。

本文で解説した会計事務所の求人情報を見るときのポイントを参考に、ぜひ転職活動をがんばってみてくださいね!

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